第5章 休暇等 第29条 不妊治療休暇

法定休暇とは違い、会社が与えるかどうかも含めて自由に制度設計できます

第29条 (不妊治療休暇)

1 労働者が不妊治療のための休暇を請求したときは、年○日を限度に休暇を与える。

2 労働者が不妊治療のための休業を請求したときは、休業開始日の属する事業年度(毎年4月1日から翌年3月31日まで)を含む引き続く5事業年度の期間において、最長1年間を限度に休業することができる。

条文の目的・存在理由

設けるか否かは任意の規定です。

昨今の結婚年齢の晩婚化と、それに伴う初産年齢の上昇に伴い、不妊治療を利用する夫婦やカップルが増えていると言われています。

そのような状況を背景に、少子高齢化に危機意識を持つ政府も、対策に乗り出しているところです。

下記は厚生労働省の見解です。

〇 不妊治療を経験した方のうち16%(男女計(女性は23%))が、不妊治療と仕事を両立できずに離職しています。
〇 両立に困難を感じる理由には、通院回数の多さ、精神面での負担の大きさ、通院と仕事の日程調整の難しさがあります。
〇 労働者の中には、治療を受けている事を職場に知られたくない方もいます。
  職場内では、不妊治療についての認識があまり浸透していないこともあります。
⇒企業には、不妊治療を受けながら安心して働き続けられる職場環境の整備が求められます。

厚生労働省ウェブサイト 不妊治療と仕事との両立のために

人材不足が恒常化し、今後も見込まれることからも、優秀な人材に選んでもらい定着してもらう方法として検討してみてもよいでしょう。

なお「両立支援等助成金(不妊治療両立支援コース)」というものもありますが、この助成金を利用するには、就業規則に不妊治療休暇に関する定めを設ける必要があります。

不妊治療と仕事との両立を支援する助成金のご案内 !(厚生労働省案内)

代表者

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