法定休暇とは違い、会社が与えるかどうかも含めて自由に制度設計できます

第28条 (慶弔休暇)

労働者が申請した場合は、次のとおり慶弔休暇を与える。

① 本人が結婚したとき  _日 

② 妻が出産したとき   _日 

③ 配偶者、子又は父母が死亡したとき  _日 

④ 兄弟姉妹、祖父母、配偶者の父母又は兄弟姉妹が死亡したとき  _日

条文の目的・存在理由

労働者本人やその家族の冠婚葬祭時に、休暇を与えるための根拠となる条文です。
育児休暇などの法定休暇とは違い、会社が与えるかどうかも含めて自由に制度設計できます。
慶弔休暇も、絶対的必要記載事項である「休暇」に当たります。
制度設計時に決定すべき項目は下記の通りです。

・慶弔休暇の種類
・各慶弔休暇の日数(労働日あるいは暦日か明らかにする必要があります。)
・各慶弔休暇取得時の賃金の有無やその額の決定方法
・慶弔休暇取得日と所定休日が重なった場合の取り扱い
・試用期間中の労働者の扱い(例えば入社7日で結婚したときなど)

リスク① 事由が発生した日と取得可能日について

上記モデル条文によれば、事由が発生した日と取得可能日について言及がありません。
さらに結婚については入籍した日と、結婚式や新婚旅行の日が異なることが多々あります。
したがって労務管理をスムーズに行うためにも、取得可能日についても言及するべきでしょう。

リスク② 取得手続きについて

上記モデル条文には、取得手続について一切言及がありません。
そのため突然の取得により、業務に支障が出るといった可能性もあります。
また、制度を悪用する労働者にとって都合の良い制度となっては本末転倒です。
したがって会社側の承認を取得要件とするべきでしょう。

リスク 休暇中の給与について

上記モデル条文には、慶弔休暇取得期間中の給与について一切記載がないため、明記すべきです。
会社が有給か無給かを決めることができます。
慶弔休暇は、長期雇用を念頭に置いた福利厚生的側面が大きいため、有給扱いとし別途賃金規定に詳細を定めるケースが一般的です。

改善案

第28条  (慶弔休暇)

1 労働者が申請した場合は、次のとおり慶弔休暇を与える(慶弔休暇には所定休日は含まれない)。ただし結婚の場合には入籍日から1年以内に、その他の事由については1ヶ月以内に取得するものとする。
 ① 本人が結婚したとき  _日 
 ② 子供・兄弟姉妹が結婚したとき  _日
 ③ 妻が出産したとき   _日 
 ④ 配偶者、子又は父母が死亡したとき  _日 
 ⑤ 兄弟姉妹、祖父母、配偶者の父母又は兄弟姉妹が死亡したとき  _日
 ⑥ 別居の祖父母、配偶者の兄弟姉妹、配偶者の祖父母が死亡したとき  _日

2 第1項の休暇を取得する際には、事前に会社所定の手続を行った上で会社の承認を得なければならない。ただし、事前の申請が困難な場合は事後速やかに申請し、承認を得ることとする。手続きを怠った場合は、無断欠勤の扱いとする。

3 第1項1号・2号は、試用期間中の労働者は取得することができない。

4 休暇取得時の賃金の取扱いは別途賃金規程に定める。

参考判例

この条文に関連する判例はありません。

代表者

貴社の就業規則は望んだ通りの効果を発揮していますか?

就業規則診断士協会は、
経営者の傘(ビジョン・ミッション)に入る従業員と経営者を守る
という立場を明確にしております。

就業規則診断士協会のサービスをご利用いただくことで、下記の効果が得られます。

①経営者のビジョン・ミッションを言語化して就業規則に記載することで、経営と人事労務の判断軸ができ、行動が加速します

②就業規則の条文にキャッシュフローの視点が入ることで、持続可能な人事制度の基盤を得られます

③経営者とスタッフの、お金に関する危機感のズレを縮めます

④就業規則診断士ならではの就業規則の考え方と、それによる就業規則の提案を受けられます

くわしくは 「就業規則診断士協会を活用したい経営者の方へ」

ぜひお気軽にお問い合わせください。

一般社団法人 日本就業規則診断士協会 
代表理事 寺田 達也